タイトル
コラムタイトル

TOPMAIL

コラム|化猫

金子写真

株式でも有限でもない、
自分サイズの起業スタイルがあった!
 

レッツ合資会社管理人 化猫

<はじめに>
NPOや1円会社の誕生で、起業がより身近なものになりました。また、有限責任制のパートナーシップとして先進国で注目されているLLCやLLPの導入も検討されており、会社形態の選択肢はさらに広がっています。そんななかで、なぜ、合資会社なのか?なぜ、あえて無限責任なのか?あるいは、どんなメリットがあるのか?読者ならトーゼン抱くであろう疑問に対して、学者のように理屈ではなく、マニュアル本のようにタテマエでもなく、体験をとおして知った事実をもとに、リアリティのある回答をしていきたいと思います。

■お金がない?だから商売するんじゃないの!

私は1999年4月、ネットの仲間と合資会社を設立しました。会社形態として合資を選んだ最大の理由は「資本金がなかったから」です。当時は資本金1円の確認会社制度はなく、株式会社を設立するのに最低1,000万円の資本金が必要でした。しかし、パソコン1台で開業できる程度の事業規模だったので、1,000万円もの資本金は必要なく、実際、資金もありませんでした。お金がない???だからビジネスができない。小学生にもわかる当然の結論でしたが、なぜか納得できませんでした。ホントはちがうんじゃないか・・・真実は「お金がない、だから商売する」ではないのか?・・・モヤモヤしていた矢先に、最低資本金の規制がない会社形態(合名・合資会社)があることを知りました。「合資会社は人的会社ともいわれているようだ。もしかしたら、お金ではなく個人の能力が資本になるのではないか?」と直感したのです(後日、痛感したのですが、それは大きな勘違いでした。人的会社で「個性」として問われるのは、知的な能力や技術、スキルなどではなく、個人の財産、分かりやすくいえば担保能力だったのです)。いずれにしても、この段階で私が思い描いた合資会社の姿、それは・・・
●物的資産よりも知的資産

■無限責任の恐怖!

NPO、1円会社、LLC/LLP・・・新しい起業形態に共通しているものがひとつあります。それは構成員(出資者)が全員有限責任であるという点。会社が倒産したら、債務の返済責任もなくなる、経営者としての再起だって不可能ではない。これが有限責任のいわゆる安全神話。合資会社には有限責任の出資者もいますが、無限責任社員が最低1名は必要です。え?無限責任???会社が倒産したら、土地家屋・家財一切を失い、借金地獄→個人破産→家族離散→あげくの果ては自殺かホームレスか、という地獄のエレベータのこと???会社のことを少し知っているヒトは、そんなふうにコワがったりしますし、会社を経営したことのあるヒトなら、小さな株式会社の社長も実質は無限責任、同じだよね・・・と答えるかもしれません。実際に合資会社を経営してみて感じたのは、やはり無限責任はコワイ。だから大きな勝負に出られない→ビジネスの規模は小さくなってしまう、というネガティブなマインドでした。トラウマみたいなものです。私の会社も創業6年を迎え、なんとか黒字決算していますが、規模は一向に大きくなりません。ただ、大きな失敗もなかったと思っています。無限責任のコワさを自覚しているからです。いつでも身の丈、背伸びは禁物。このように地味に、堅実に経営をしていきたいなら、無限責任のトラウマはかえって幸いするかもしれませんね。反対に、野球で話題になった某IT企業のように、華やかに、大きな博打を打っていきたいタイプには、合資会社はあまり向いていないのではないでしょうか。この段階で私が思い描いた合資会社の姿、それは・・・
●独立するなら身の丈、自己責任

■スピード経営

実は合資会社には大きく分けて、2つのタイプがあるんです。無限責任社員が1名の場合と複数いる場合と。実はこれでまったく経営方法は変わってしまいます。前者は法人としては、合名会社よりもさらに個人事業に近い形態といえます。1名の無限責任社員の寿命が会社の寿命といっていいでしょう。そのかわり、設立登記から会社運営、意志決定の速さとシンプルさは、他の法人とは比べようがありません。実態は個人事業ですが、法人格を与えられているという、いわば特例のような状態だと考えてください。無限責任社員が複数いる場合は、逆に合名会社よりも発展的で進化した形態だといえそうです。債務を担保するヒトが複数になるので、それだけ信用はアップします。しかし、この段階では会社運営は合議制にならざるを得ず、意志決定も遅れてしまいます。リーダー不在という深刻な問題につながっていく例も多いのです。小さな会社は、リーダーシップは不可欠であり、ワンマン経営も必要だと思います。この段階で私が思い描いた合資会社の姿、それは・・・
●スピード経営、ワンマン経営

結論!

法人の形態は多様化しています。目的に応じて選べるようになってきたということです。自分の能力を信じて、身の丈で、堅実に、ワンマン経営、スピード経営をしていきたヒトには、合資会社は最適かもしれません。


レッツ合資会社 Copyright(C)2004 化猫